江戸城の面影と東京のビル群の景色が楽しめる「皇居ラン」

綺麗に整備された歩道や緑豊かな公園など、ランニング環境が充実している東京での「旅ラン」において、絶対に外せない大定番といえば「皇居ラン」です。東京の中心地でありながら豊かな自然に恵まれ、丸の内の近代的なオフィス街と、かつての江戸城の面影が同居する皇居エリアでは、圧倒的な走りやすさとドラマチックな景色の変化が楽しめます。今回は、皇居周辺のランニングコースとその後の至福のリカバリースポットをご紹介します。

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江戸城の面影と東京のビル群が交差するコース

皇居とは、東京の中心にある天皇陛下の住居であり、かつての江戸城跡地です。江戸時代の城の遺構と近代的な宮殿、そして豊かな自然が一体となった都心のオアシスとして人気のスポットで、ここを走ることは「皇居ラン」と呼ばれています。最大の面白さは、その舞台がかつての「江戸城」であるという特別感にあります。江戸時代(1603年〜)、徳川幕府の拠点として日本の中心であったこの場所には、当時から残るお堀や重厚な石垣、二重橋や桜田門などの歴史的な史跡が点在しています。そして、お堀を挟んだすぐ外側には、世界有数のビジネス街である丸の内や大手町の高層ビル群がそびえ立ち、歴史的遺産と近代都市の美しいコントラストを味わうことができます。


さらに、都内のどのエリアからも地下鉄でアクセスしやすい「ハブ」としての機能も持ち合わせており、初心者からシリアスランナーまで、毎日多くの人が集まる「ランナーの聖地」となっている皇居エリア。仕事の前後のトレーニング、ランニングチームでのグループラン、観光の合間に走る人などで賑わいます。年齢層は20〜40代が多く、初心者でも安心して走れるウェルカムな空気感も魅力のひとつになっています。


また、風水において富士山からの「気」が流れ込むとされ、都内屈指のパワースポットとしても知られていて、ただの公園を走るのとは一味違う、神聖で澄んだ空気を感じられるはずです。

皇居のシンボルとも言える二重橋と、奥に佇む伏見櫓。江戸城の歴史的な面影を今に伝えるビュースポット。

桜田門。石垣の内側は道幅も広く、広場を兼ねているため、ここをスタート/ゴールにするランナーも多い。

お堀の向こうにビル群を望む、皇居ランらしい景色。

1周5km・信号なし。皇居外周を巡る定番ルート

今回紹介するのは、皇居の外周をぐるりと回る1周約5kmの定番コースです。スタート/ゴール地点はどこからでも自由に設定できますが、今回はランニングステーションから一番近い「半蔵門」を起点とするルートをご紹介します。

【コースプロフィール】
スタート/ゴール:半蔵門
距離:約5km(7〜8分/km:約35〜40分)
起伏:竹橋から半蔵門にかけて上り坂あり
路面状況:アスファルト
ナイトラン:△(街灯はあるが暗い場所もある)
コンビニ :○(コース近隣のビル内にあり)
信号:なし
トイレ:○(各所に点在)
おすすめの時間帯:朝○、昼○、夜○

皇居ランの最大のメリットは、1周が約5kmと距離の計算がしやすいこと。そしてコース上に信号機が一切なく、自分のペースを維持してノンストップで走り続けられることです。また、千代田区は夜間人口が少なく、各所に警察官が配置されているのも特徴。世界でもトップクラスに治安が良いランニングコースと言えます。なお、コースは「反時計回り」、「タイムにこだわらずゆとりを持って走ること」「歩行者優先」「歩道を塞がない」などが基本的なルール。一般の歩行者もいるので、ルールを守って安全にランニングを楽しみましょう。

皇居の歩道利用には、事故防止の観点から9つのルールが定められています。

ここがスタート地点。序盤は桜田門まで下りが続きます。

水と緑が美しい通りだが、木の根っこで路面が隆起している箇所があるので注意。

半蔵門からスタートすると、まずは皇居の緑と丸の内のビル群を見渡す爽快な下り坂が始まります。気持ちよくスピードに乗った後は、歴史を感じる「桜田門」をくぐり、観光名所でもある「二重橋」を横目にフラットな道を駆け抜けます。

皇居の正面にあたる行幸通りは道幅も広く走りやすい。

整備された松林が美しい行幸通りは、コースの中でも最も心地良く走れるセクションのひとつ。

丸の内エリアを過ぎて竹橋を越えると、後半は最高地点である半蔵門へ向けて高低差約30mの上り坂へ。多くのランナーが「キツい」と感じる場所で、ランニングのトレーニング効果をより高めてくれます。

竹橋から始まる上り坂は、コースの中で一番のふんばりポイント。

桜の名所、千鳥ヶ淵。シーズンには多くの花見客が訪れます。

季節ごとの変化も美しく、春には千鳥ヶ淵周辺が満開の桜でピンク色に染まり、秋には行幸通りのイチョウが黄金色に輝き、同じ5kmでも何度も走りたくなるコースです。

皇居ランナーに支持される拠点『JOGLIS』

皇居周辺にはランナーをサポートする「ランニングステーション」が充実しています。中でも押さえておきたいのが、半蔵門駅から徒歩3分の場所にある『JOGLIS(ジョグリス)」です。皇居ランのほぼコース上にあり、建物を出て信号を渡るだけで即コースインできるという、皇居に最も近い抜群の立地を誇ります。

東京のラジオ局、TOKYO FMのビルの地下に店舗があります。皇居ランのコースは目の前。

広々としたフリースペース。無料レンタルのヨガマットを使ってストレッチなども可能。

2009年の開業以来、皇居ランナーを支え続ける老舗でもあり、エリア最大級の広々とした館内。男女計180個の豊富なロッカーと清潔なシャワー室(男性6基・女性7基)を完備しています。

女性側のロッカールーム。別途月極のシューズ用ロッカーもある。

シャワーブースは横幅があるタイプで使いやすい。

外国人旅行者向けには、ドロップインで利用できる「International Traveler Plan」2,500円も用意されているほか、ウェアのレンタルや、SALOMONの最新シューズの無料貸出サービスも充実。ホテルの部屋から手ぶらで訪れても、最新のギアで快適な皇居ランを楽しむことができます。

手ぶらで利用できる『ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI』

皇居ランに最適なランニングステーションはこちらにも。東京駅丸の内南口から徒歩3分という好立地にある『ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI』は、アシックスの直営ストアに併設された総合型ランニングステーションです。皇居ランや周辺の観光名所を巡るランニングの拠点として抜群のアクセスを誇ります。

皇居ランのコースまでは徒歩9分。丸の内周辺のビジネスパーソンには定番のランステです。

ショップも兼ねているため、ASICSの最新シューズとウェアもチェック可能。一部モデルはレンタルもできます。

清潔なロッカーやシャワーを完備し、ウェアやタオルなどのレンタルアイテムも充実しているため、仕事前後や観光の合間に手ぶらで気軽に立ち寄れるのが魅力。アシックスの最新シューズをレンタルして、実際に走り込むことも可能です。

ランニングステーションの使用は1回3時間 OneASICSメンバー1,100円、一般1,500円(各種レンタル基本330円、一部1,100円)

併設するラボでは、科学的なデータに基づいたフォーム計測やAT測定ができます。フォーム測定のみ 5,090円、AT測定(初回)13,200円〜。

さらに、専門的な測定ができる「ASICS RUNNING LAB」を併設。カメラによるフォーム解析などで、最適なトレーニング強度を導き出してくれます。専門スタッフにマンツーマンで相談できるコンシェルジュサービスもあり、初心者からシリアスランナーまで幅広くサポートしてくれる充実の施設です。

ラン後のご褒美は『ホーカス・ポーカス」のドーナツを

皇居周辺である丸の内や日比谷エリアはカフェが充実していますが、ランニングを頑張った後の特別なご褒美として、少し歩いてでも訪れたいのが永田町にあるドーナツカフェ『HOCUS POCUS(ホーカス・ポーカス)』です。『JOGLIS』から徒歩約12分、クールダウンがてらに立ち寄るランナーも。

2方向から光が差し込む明るい店内。個性的なインテリアがお洒落な雰囲気。

ショーケースの中にはカラフルなドーナツが並ぶ。

日本の政治の中枢・永田町エリアに佇む同店は、「ドーナツの実験室」をコンセプトにした洗練された空間。ショーケースには、まるでケーキのように色鮮やかで美しいドーナツが並びます。定番の「ピスタチオのホワイトチョコレート」や、竹炭を使った「オールドファッション」など、新しいアプローチで味や食感を追求。揚げ・焼き・蒸しなど製法を使い分けており、見た目に反して重すぎず、走った後の身体にも優しい味わいです。

ドーナツは上から時計回りに、クリームチーズと自家製ラムレーズンを挟んだ「カレンズ」530円、竹炭を生地に混ぜ込み、カリッと揚げた生地にチョコを掛けた「オールドファッション チョコレート」550円、クラッシュ、パウダー、ペーストにしたピスタチオを練り込んだ「ピスタチオ」650円。カフェラテは650円。

Tシャツやルームフレグランス、アクセサリーなどの物販も。オーナーの友人など、関係性のある作家やブランドをセレクトしているそう。

東京の中心でありながら、圧倒的な走りやすさと豊かな自然、歴史的景観が揃う皇居ラン。ランニングというアクティビティを通じて、東京の新たな魅力を発見する「ラン+α」の充実した1日を、ぜひ体験してみてください。

Photo: Yuji Sato / Text: Ryo Ishii / Model: Tomoka Komoda(JOGLIS)