2026.07.09
江戸時代から続く、国内唯一の楊枝専門店
『さるや』は1704年創業の楊枝専門店。日本原産のクロモジの木でつくった上質な楊枝を取り揃えます。日常づかいはもちろん、桐箱入りなどの贈答用も展開。さらに、職人の手仕事を間近で見られる楊枝づくりの実演や書道家による名入れサービスもあります。
江戸時代、数百軒もの楊枝店が軒を連ねていたという日本橋・小網町に創業した『さるや』。日本橋は、江戸と地方を結ぶ起点として多くの人や物資が行き交う場所で、特に小網町には日用品を取り扱う店が集結していました。店名の「さる」は日本語で猿を意味し、猿の歯が白く虫歯がないことに由来しています。当時は、多くの楊枝店が同じ屋号を掲げ、看板代わりに猿を連れて売り歩いていたそうです。その後、歯ブラシの普及とともに多くの楊枝店が姿を消し、現在では、国内唯一の楊枝専門店となりました。
現在、店があるのは、日本橋・小網町から1kmほどの日本橋・室町の路地裏。大型商業施設が立ち並ぶ大通りの喧騒が嘘のよう。
展示品の中には、江戸時代、歯ブラシとして使われた房楊枝のレプリカも。叩いて繊維をほぐした房側で歯を磨き、尖った部分で歯間を清掃していた。
現在、一般に普及する楊枝といえばシラカバ製が主流ですが、『さるや』ではクロモジ製の楊枝を取り揃えています。クロモジは、しなやかで折れにくい日本原産の木で、清涼感のある香りが特徴です。
熟練の職人による手づくりの楊枝は、その品質の高さから老舗和菓子店や料亭などでも使われています。職人がつくれるのは一日に400本ほど。手に取ればきっと手仕事のきめ細かさを感じられるはず。
実演を担当するのは、先代で8代目の山本一雄さん。
かつての職人の遊び心から生まれた細工楊枝の展示。刀、うなぎ、白魚などを模した楊枝から技術の高さが見て取れる。
特に人気なのは、桐箱入りの楊枝。誕生日や記念日、節目のお祝いや感謝の気持ちを表す贈り物、さらには年末年始のご挨拶や周年のお披露目など、幅広いシーンで重宝されています。絵柄は、侍や歌舞伎役者のイラスト、キャラクターなど幅広い世代に親しまれるデザインが揃っています。また、この桐箱に書道アーティストが名入れをするサービスもあります。
この記事の内容は2026年07月09日(公開時)の情報です





