老舗佃煮屋が営む、国産素材にこだわる食品店

遠忠商店

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『遠忠商店』は、1913年創業の老舗佃煮屋『遠忠食品』が営む食品店です。店内には、国産素材を中心に、化学調味料や添加物を使わずにつくられた食品が並び、有機野菜や無農薬米、調味料まで幅広く揃います。看板商品の佃煮は、創業以来受け継がれてきた直火釜で、職人がつきっきりで炊き上げたもの。素材本来の風味や食感を生かした味わいで、長年多くの人に親しまれています。ほかにも、生産者の顔が見える国産素材にこだわった食品が並び、つくり手の思いとともに、日本の味に出会える店です。

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日本橋から日本の味を届ける、老舗佃煮屋の直営食品店

1913年創業の老舗佃煮屋「遠忠食品」が手がける直営店『遠忠商店』は、直火炊き製法を受け継ぐ佃煮をはじめ、国産素材にこだわった食品を中心に扱う店です。店舗を構える日本橋蛎殻町は、日本橋川や隅田川に近く、古くから醤油や砂糖を扱う問屋が集まり、舟運で栄えたエリア。日本の食文化を支えてきた町として知られています。
『遠忠商店』を代表する佃煮とは、魚介や海藻などを醤油や砂糖で煮詰めてつくる加工食品のこと。隅田川河口の佃島を発祥とし、江戸時代には漁師たちの保存食として親しまれてきました。そのおいしさと保存性の高さから全国へ広まり、日本橋の食文化とともに発展。現代でも、昔ながらの味として日本の家庭で親しまれています。

藍色の大きなのれんが目印。道の駅のような親しみやすい雰囲気の店内は、地元の常連客で賑わっています。

1) 『遠忠食品』を代表する佃煮。炊き立てのご飯にのせれば、素材の風味と旨みが広がります。古くから食卓で親しまれてきた日本の味です。

2) 『遠忠食品』の佃煮は、のりの形がしっかりと残り、存在感があります。食感と風味をしっかり感じられるのが特徴です。

国産素材と無添加にこだわった1000点以上の商品が並ぶ

『遠忠食品』の掲げるこだわりは、「原料・素材は国産を中心に使用し、化学調味料や添加物は一切使用しないこと。佃煮は、創業以来受け継ぐ直火釜で炊き上げていること」。
店内には、自社工場で生産する佃煮をはじめ、国産素材にこだわったオリジナル商品が並びます。さらに、素材の確かさや、つくり手の顔が見えることを基準に選んだ食品も揃い、その数は1000点以上。コーヒーやお茶、有機野菜、無農薬米まで幅広いジャンルの商品が並び、食品から日用品まで揃う、道の駅のような楽しさも魅力です。

店内はジャンルごとにコーナー分けされ、国産にこだわった商品が所狭しと並びます。

『遠忠食品』のオリジナル商品のコーナー。ザーサイやメンマ、きんぴらなどのおかずから炊き込みごはんの素まで、国産素材にこだわった自社の味が揃います。

創業以来の味を受け継ぐ『遠忠食品』の代表商品「江戸前生のり佃煮」(80g 630円)。東京湾産の生のりをたっぷり使用しています。

ほかにも、昆布や梅をはじめとした佃煮や、ゆず胡椒、生姜おかかなどの調味料まで、オリジナルの味を展開。

人気商品を詰め合わせた佃煮6本セットは、ギフトにも好評。自社工場で一つひとつ丁寧に梱包されています。

『遠忠食品』の佃煮に実際に使用している醤油や発酵調味料も購入できます。左から、キッコーゴ国産丸大豆醤油 360mL 418円、味の母 米醗酵調味料 300ml 594円

江戸前の味を今に伝える、直火釜仕込みの伝統佃煮

『遠忠商店』に並ぶ商品の中でも、店のこだわりを象徴するのが、東京湾産の生のりを使った「江戸前生のり佃煮」です。近年、化学調味料や着色料を使用した佃煮も多く見られるなか、『遠忠食品』が大切にしているのは、素材本来の味や風味を生かす“江戸前”のものづくり。原料は国産を中心に厳選し、埼玉県の自社工場では、生のりと調味料を直火釜で炊き上げ、水分を飛ばしながら味を凝縮させる昔ながらの製法を守り続けています。焦げないよう均一に混ぜながら、状態を見て火加減を調整するため、職人はつきっきり。最後は冷却台でならし、じっくり冷ますことで、大量生産では出せない、素材の持ち味を生かした味わいに仕上げます。

創業当時から使い続ける直火釜は直径90cmの大釜で、一度に仕込む生のりの量は50kg。

炊く前ののりは赤い状態。一般的な佃煮づくりでは乾燥したのりを使用しますが、『遠忠食品』では本来の食感がより感じられるよう、生のりを使っています。

調味料には、東京・あきる野市にある「近藤醸造」の醤油、鹿児島県・種子島産のさとうきびからつくられた粗糖を使用。水飴や鰹出汁、米や米麹などからつくられた発酵調味料もすべて国産のものを使用しています。

2時間以上、職人がつきっきりで混ぜ続け、状態を見ながら火加減を調整します。「伝統の味を守るため、素材や気温・湿度を見極めながら、均一に仕上げることを大切にしています」(煮炊き職人・佐藤良輝さん)。

高火力で加熱することで鍋全体が高温に保たれ、ふっくらと香ばしい佃煮に仕上がります。

煮炊きが終わると冷却台へ。ムラが出ないよう、速やかに均一にならしていきます。

急激に冷やさず、3〜4時間かけて常温でゆっくり冷ますことで、味と色をじっくりと馴染ませます。カラメル色素などの着色料は一切使わず、素材と製法によって引き出された自然由来の色です。

YouTubeチャンネル『遠忠食品』では、料理家監修のアレンジレシピをはじめ、佃煮の新しい楽しみ方を発信中。和食にとらわれない、気軽に試せるレシピが揃っています。ぜひチェックしてみてください。

生産者のもとから店頭へ。思いをつなぐものづくり

『遠忠商店』に並ぶ商品には、原料の背景や、つくり手の思いが感じられるものが多く揃います。代表の宮島一晃さんは、40年以上にわたり、漁師をはじめ全国各地の生産者のもとへ自ら足を運び、直接やりとりを重ねながら原料を仕入れてきました。その理由について、宮島さんはこう話します。
「美味しさだけでなく、原料ができるまで、そして原料から製造、商品に至るまでのストーリーがわかるものを届けたいんです。それが、生産者や日本の食文化を支えることにもつながると考えています」
工場と本社を合わせて約20名のスタッフが、それぞれの役割を担いながら、日々商品づくりに向き合っています。生産者の思いをつなぎ、日本の食文化を届けたいという姿勢が、『遠忠食品』の味を支えています。だからこそ、『遠忠食品』は、生産者にも消費者にも長く信頼され続けているのです。

写真は埼玉県・越谷の自社工場で撮影したもの。左は3代目代表の宮島一晃さん、右は製造管理と営業を担当する息子の宮島大地さん。

代表の一晃さんは、全国各地の生産者のもとへ自ら足を運び、直接やりとりを重ねながら原料を仕入れています。東京の食材や食文化を発信し、一次産業を支える団体「メイドイン東京の会」の会長も務め、生産者と流通者のパイプ役として日本の一次産業を支えています。

大地さんは、製造管理と営業を担いながら、生産者や卸先、消費者、工場の現場をつなぐ存在。若い発想を生かし、和食に限らない佃煮のアレンジ提案など、新たな魅力の発信にも力を入れています。

工場長の宮島宏泰さんは代表・一晃さんの弟で、製造と商品開発の両方を担うキーパーソン。生産者や卸先の声を取り入れ、国産素材にこだわるヒット商品を生み出しています。工場内の一角では、日々試作が重ねられています。

『遠忠商店』店長の山口希海さん。接客や売り場づくり、仕入れを行いながら、常連客にも初めて訪れる人にも気軽に楽しんでもらえる店づくりを目指しています。

国産素材の味を生かした『遠忠商店』のオリジナル商品

原料の産地や、つくり手の思いまで届けることを大切にする「遠忠食品」。『遠忠商店』には、佃煮のほかにも、日々の食卓で楽しめるオリジナル商品が並びます。添えたり、混ぜたり、そのまま一品として味わったりと、素材の風味や旨みを気軽に楽しめるものばかり。なかでも、東京都内で生産された原料のみでつくる「メイドイン東京」の商品は、東京土産としても人気を集めています。生産者の思いに触れながら、日本の味を気軽に持ち帰ってみてはいかがでしょうか。

東京都内で生産された原料のみでつくられた「メイドイン東京」のゆず胡椒。檜原村など多摩地域のゆずと、伊豆諸島産の青唐辛子を使用し、爽やかな香りとダイレクトな辛さが特徴です。麺類や鍋物の薬味としてはもちろん、炒め物やパスタにもよく合います。東京産ゆず胡椒 40g 650円

常連客にも人気の「たけのこご飯の素」。たけのこは和歌山県産を中心に、椎茸やにんじん、調味料に至るまで、すべて国産素材を使用。お米に混ぜて炊くだけで、素材の旨みと食感がしっかり引き立ち、炊き上がりには豊かな出汁の香りが広がります。国産たけのこご飯の素 170g 560円

日本国内で栽培・加工されたザーサイのみを使った「味付けザーサイ」。コリコリ、シャキシャキとした軽やかな食感と、控えめな辛さが魅力です。袋と瓶の2種展開で、瓶タイプは細かくカットされています。そのまま一品としてはもちろん、トッピングや汁物、炒め物にも取り入れやすい一品です。国産味付けザーサイ 袋タイプ100g 570円、瓶タイプ70g 500円

ザーサイに使用されている『松本製油』のごま油は、『遠忠商店』でも販売。伝統製法でつくられた、まろやかな味わいと香ばしさが特徴です。玉締め搾り胡麻油 680円

ザーサイができるまでの工程を記録した、種まきから収穫までの映像はYouTubeで公開されています。生産者の手仕事の様子を見ることができます。

Photo: Taro Ota, Yuya Shida

この記事の内容は2026年07月06日(公開時)の情報です