音楽ファンの間で長年愛されてきた隠れ家的DJバー

Red Bar

公式サイト

『Red Bar』は、20年以上の歴史を持つDJバー。真紅に染まった壁、アンティークのシャンデリア、動物の剥製や油絵が並ぶ店内は、異国の秘密クラブを思わせる非日常の空間。ハウスやヒップホップ、シティポップまで、DJによって毎晩異なる音が鳴り、夜の2軒目や3軒目、アフターに、耳の肥えた常連たちが集まっています。

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渋谷の喧騒から少し離れた、知る人ぞ知る大人の隠れ家

DJバー『Red Bar』の歩みは2003年、渋谷・宮益御嶽神社の裏手にあった旧店舗から始まりました。14年にわたりナイトカルチャーを支えてきた後、2018年には系列の『DJ BAR OATH』が移転したタイミングで、その跡地となった青山学院大学近くの今の場所へ。

繁華街の喧騒を抜け、赤いドアを開けると現れるのは、異国の秘密クラブのような濃密な空間。道玄坂のようなクラブエリアとはまた違い、深夜の2軒目、3軒目、アフターに「音を味わいに行く」ための終着点として集まる音楽ファンが多いのが特徴です。

青山通りから一本入った場所に現れる赤いドア。隠れ家のような店構えに、吸い寄せら れるように人が集まる。

アンティークランプ越しに見える首都高の案内板。都市の喧騒と静寂が同居するのが『Red Bar』の舞台だ。

赤に包まれた異空間。美術セットのような内装

店内に足を踏み入れると、壁一面が深紅に染められ、天井には無数のシャンデリア。さらに、壁には動物の剥製や油絵が並び、まるで映画のセットのような異世界が広がります。この内装は、旧店舗時代から一貫して前オーナーが手がけたもの。日常から切り離された幻想空間が、音楽体験をより没入的なものにしています。

赤い光に照らされたシャンデリアが天井を飾る。

フロアを睨むように鎮座する一枚の肖像画。その周囲には、ぶどう型ランプ、赤い管、 古いメダリオン。まるで美術セットのような空間が広がる。

海の神話を想起させるタツノオトシゴの群像。

金の縁取り、アール・デコのような鏡やランプ。

赤と金で統一されたソファ席。ヴィンテージ感と異国情緒が融合した空間デザインが、 細部にまで貫かれている。

音を愛する人が集う、毎晩変化する空間

『Red Bar』は、クラブのように踊り狂う空間ではなく、“音楽を味わうバー”という独自のポジションを確立しています。DJたちはその日のフロアの空気を読みながら、ジャンルレスな選曲でその場のムードを繊細に紡ぎ出していきます。ハウス、テクノ、ヒップホップ、ジャズ、シティポップ……、テンポを落としたスロウな夜もあれば、グルーヴィーな展開で朝まで盛り上がる日も。
営業時間は平日でも深夜3〜5時、週末は朝9時頃まで。ゆるやかに音楽を聴きながらグラスを傾ける人、朝まで音に浸る常連など、過ごし方はさまざま。

Pioneer 製 CDJ を中心に、USB や PC を使ったプレイが主流。

DJ の手元を照らすのはシャンデリアの柔らかな光。

バーカウンターには世界各国のリキュールが並ぶ。

自家製の梅酒やレモン焼酎が並ぶカウンター。オリジナルの個性派カクテルも。

グラスに浮かぶレモンスライスが印象的な「Lemon + Shochu」(800 円)は、焼酎ベース のシンプルな一杯。

ライムとミントが香る「Mint Julep」(1,000 円)。すっきりした飲み口と爽やかな香りで、深夜でも飲みやすい定番カクテル。

Photo: Ken Ogawa

この記事の内容は2025年10月27日(公開時)の情報です