音響と音楽にこだわる新宿二丁目のDJバー
2014年から営業する『DJ Bar Bridge Shibuya』の2号店。DJたちとの長年の信頼関係によって、新宿店と渋谷店の双方でプレイするベテランDJがいる一方で、新宿店ならではのレジデントDJもプレイしています。新宿二丁目という土地柄、クィアなパーティの会場となることもあり、渋谷店とはまた違った個性を築いています。
『DJ Bar Bridge Shibuya』といえば、良質な音楽を求めて感度の高い大人が集まる老舗DJバー。その2号店『DJ Bar Bridge Shinjuku』が、東京でも屈指のターミナル駅の新宿駅周辺に2022年に開店し、早3年が経過しました。渋谷店と変わらず、お客にとって第三の場所になれるようにという思いで、雰囲気のいい店づくりを徹底してきました。
実は、新宿店としてオープンする前は、同じ運営会社が手がける別のDJバーでした。ところが、開店からまもなくコロナの流行により営業休止。緊急事態宣言が明けても以前のように客足が戻らない中で、一刻も早く経営を軌道にのせるため、すでに渋谷で実績のあった『Bridge』の2号店として再スタートをきることになりました。渋谷で10年営業を続けていた『Bridge』の屋号の地名度は絶大で、新宿界隈の新たな社交場として、またたく間に人気バーの仲間入りを果たします。
私たちが訪れたときにプレイしていたのは、渋谷店でもレジデントを務める川辺ヒロシ。音楽ユニットのトラックメイカーであり、作曲家、プロデューサー、リミキサーとしても長年音楽業界で活躍するアーティストだ。
店の奥のレコード棚。開店直後にDJが準備中のときには、お客が聴きたいレコードをかけてくれるのだとか。
フロア側から見た店内。正面奥と手前の右側に、ゆったりと座れるソファ席が充実している。
壁のれんがもレコードをモチーフにした店名ロゴの額装も渋谷店同様。
自家製ジンジャーエールのモスコミュールは渋谷店創業時からの人気メニュー。銅のマグカップもおなじみだ。
新宿店の名物といえば『wOrld connection』と銘打ったパーティ。毎回、旬な海外DJが名を連ね、音楽好きの間で注目を集めています。N.Y.の長寿パーティ、ボディ&ソウルでおなじみのダニー・クリヴィット、日本の野外音楽フェス、RDCでのプレイも記憶に新しいジャイルス・ピーターソン、世界的ダンスミュージックレーベル、ラッシュアワーの創設者のアンタル、イビサの伝説的なDJ、ジョン・サ・トリンサ、クラッシュやセックス・ピストルズといったロンドンの白人パンクに影響を与えたドン・レッツなどなど錚々たるメンツがプレイしており、不定期ながらも1〜2か月に1度の頻度で開催されています。
ダニー・クリヴィットがDJ Bar Bridge sinjukuでプレイするのはかれこれ3回となる。
DJのみならず映像作家としても活躍するドン・レッツは、2023年に設立したクロージングプロジェクトのローンチ記念ツアーのための来日でプレイ。
地下の入り口へと降りる階段の壁には、これまでの『wOrld connection』でプレイしたDJたちのフライヤーが貼られている。
前述の海外勢によるパーティ同様、新宿店の大きな特徴が、新宿二丁目という立地です。日本で屈指のゲイタウンとしておなじみで、クィアカルチャーに造詣の深いレジデントDJがプレイする日もあります。また『wOrld connection』でロンドンのクィアパーティ『ホースミートディスコ』を主催するメンバーを招いてパーティをおこないました。近所にある会員制のゲイバーがオーガナイズする周年パーティの会場になったこともあるなど、クィアカルチャーとの親和性は、渋谷店にはない個性です。
入場料を支払うと、その日限り、姉妹店と行き来自由になる回遊施策を実施中。施設の入場料に差がある日は、差額を支払えば問題ありません。『DJ Bar & Lounge WREP』、『DJ Bar Bridge Shibuya』、『ENTER SHIBUYA』と合わせて、是非楽しんでみてください。
この記事の内容は2025年06月17日(公開時)の情報です