原宿の路地裏で更新されるユースカルチャーの実験場

CC STORE

公式サイト
支払情報
現金、クレジットカード、電子マネー
SNS
Wi-Fi

原宿駅から千駄ヶ谷小学校に向かって歩いていくと現れる『CC STORE』。2025年に東京のユースカルチャーシーンを牽引する2人の邂逅によって誕生したコンセプトストアです。ここには感度の高いファッショニスタをはじめ、国籍や年齢、肩書きを超えて訪れる人たちの“リアルタイムの東京らしさ”を共有できる空気が流れています。

SHARE

X (Twitter) Share on Threads Facebook LINE

2つのコミュニティが交差して生まれたニューカルチャースポット

『CC STORE』を語る上で欠かせないのは、オーナーを務める2人の存在です。ひとりは原宿の古着シーンで異彩を放つ『PAT MARKET』のメンバー・JIN氏。もうひとりは国内外から熱視線を浴びるアーティストであり、『COMET©︎』を率いるYAMEPI©氏。今、原宿でもっともリアルな20代の感性が、このショップには鮮やかに落とし込まれています。

写真左から、JIN氏、YAMEPI©氏。2人の感性が次なる東京カルチャーの一端を牽引していくのでしょう。

アイコニックなCCロゴの扉を開いた先にさまざまなウェアが出迎えてくれます。

ショップの目印は野方ホープ。階段を上がって2Fに入り口があります。

内装は『PAT MARKET』のメンバーでもあるHikaru氏と、『COMET©︎』クルーでアーティストのJujiro氏が中心となり、D.I.Y.でデザインされました。無機質な什器に、色鮮やかなアーカイブとも呼べる古着などが映える空間は、単なるショップというより彼らの“遊び場”であり、“実験場”に近い雰囲気を漂わせています。「現行のファッショントレンドに、古着で対抗している」とJIN氏。その言葉通り、ここには既存のトレンドに迎合しない、彼らなりの正解が並んでいるのです。

YAMEPI©氏が描いたアートワークを、彫刻家で原型師でもあるJujiro氏が立体化させた作品もディスプレイされています。

『COMET©︎』クルーが手がけるストリートカルチャー誌『COMET©︎ MAGAZINE』がバックナンバーを含めて置かれています。

国内外でセレクトされたウェアや小物は、かつてのデザイナーたちが情熱を注いだアーカイブです。

YAMEPI©が描く世界を立体化したウェア群

『CC STORE』では、ラックごとに独自のテーマを持ったセレクトが楽しめます。そのひとつが、アーティスト・YAMEPI©氏の感性が遺憾なく発揮されている、2025年1月スタートのブランド『¥AM®︎』です。コンセプトに掲げるのは“TIME IS MONEY”。¥マークや札をモチーフにしたアイコニックなタグには、ストリートから資本主義を眺める彼なりのユーモアと毒気が込められています。

『¥AM®︎』らしさがふんだんに落とし込まれたアイコンTシャツ。そのカラー展開は全9色。各11,000円

¥マークを同色で潜ませたボストンバッグはパテント素材。ならではの光沢感が存在感抜群。各39,600円

また、ショップにはアーティスト・YAMEPI©氏の作品をモチーフにしたオリジナルグッズもラインナップ。不定期でリリースされるこれらのプロダクトを、実際に手に取り、作り手の熱量を直接感じながらディグる。デジタルネイティブな世代だからこそ大切にする、リアルな現場の空気がそこには充満しています。

YAMEPI©氏が描く独特なタッチのファッションキャラクターたちは唯一無二。 YAMEPI©のBOYSラグラン 各15,400円、

カラバリが豊富なのもYAMEPI©グッズの魅力のひとつです。スウェット 各16,500円

YAMEPI©が過去に発表した作品がディスプレイされていたり、アーティストと合作でデザインしたアイテムなども販売されています。

裏原ブランドからラグジュアリーまで。次世代が考える新潮流

JIN氏がHIKARU氏とともに手がける『CORRIDA』のセレクトラックは、90年代から2010年代のストリーブランドからデザイナーズブランドや今肌感でいいと思えるヴィンテージをセレクト。一方、YAMEPI©氏と『COMET©︎』メンバーがセレクトするのは、1990年代~2010年代の裏原、恵比寿系ストリート。この2つの潮流が隣り合うラックは、一見カオスにも見えますが、そこには確固たる美学が貫かれています。

お気に入りの1着を見つけやすいよう、『Corrida』のセレクトラックはメンズとレディスでも分かれている。

異素材を組み合わせた個性的なこちらのパンツは「GIVENCHY」のヴィンテージ。308,000円

サックスブルーが鮮やかなブーツは、「atmos」と「Timberland」が2010年代にコラボレーションしたもの。39,600円

有名なブランドじゃなくとも自分たちの琴線に触れたらセレクトするそう。ヴィンテージのレザージャケット33,000円

2010年代の東京ストリートファッションシーンで大きな支持を得ていた「PHENOMENON」。今でもそのデザインの存在感はすごい。ジャケット 各44,000円

過去の遺産を今の感性で再編集し、トレンドに対するカウンターとして提示する。この場所で日常的に交わされるカルチャー談義が、新しいムーブメントの種火となっています。ちなみにショップ名の由来は、『Corrida』と『COMET©︎』の頭文字から名付けられました。

『COMET©︎』クルーのラックでは、「A BATHING APE®」や「Stüssy」「WHIZ LIMITED」「SWAGGER」など、1990年代から2010年代の東京ストリートカルチャーを支えてきたブランドの古着をセレクト。今後は古着の数を減らして「¥AM®︎」のアイテムを拡張していくそう。

一世を風靡した「A BATHING APE®」のボーダーTシャツ 16,500円

カニエ・ウェストのツアーマネージャーだったドン・Cが手がけていたブランド「JUST DON」のスニーカーはデッドストック。29,700円

新旧のカルチャーがミックスされた『CC STORE』のスタイル

『CC STORE』が提案するのは、1990年代から2010年代のアーカイブを、自らの感性で再解釈するスタイルです。単なる古着ではなく、そこに音楽やアートの文脈を乗せることで、唯一無二のスタイルへと昇華させています。ここでは、メンバーそれぞれのルーツが色濃く反映されたコーディネートを紹介します。

YAMEPI©_アーティスト、『COMET©︎』クルー キコ・コスタディノフと「Levi's®」のコラボデニムセットアップを中心に、自身のキーカラーでもレッドでデザインされた「Off-White™」のシャツでコーディネート。

JIN_『PAT MARKET』メンバー 2017年のALEX MULLINSのバイカラージャケットを軸に、バイカラーの「BLACKEYEPATCH」のパーカやワイドデニムで個性を演出。

TAKERU_ COMET MAGAZINE編集長、『COMET©︎』クルー 裏原黎明期から人気を得ている「BOUNTY HUNTER」のジャケットをメインにしたブラックコーデ。「JORDAN BRAND」の“Air Jordan 4 Black Cat”もアクセントに。

Jujiro_彫刻家、原型師、『COMET©︎』クルー 「Dolce&Gabbana」のニットに合わせたのは、「Levi's®」のデニムに「BURTON」のウエストポーチや「MAD FOOT!」のスニーカーなど、2000年代のアイテムをミックス。

RIN_ 『COMET©︎ MAGAZINE』エディター、COMET©︎』クルー ヴィンテージのMA-1ジャケットと「Levi's®」のデニムに、『¥AM®︎』のスウェットを合わせて、新旧を織り交ぜたスタイル。

原宿の路地裏に佇む『CC STORE』。その扉を開けた先で出会うのは、単なるプロダクトではありません。それは、五感を刺激するアートか、あるいは人生をともにする1着か。ここで目にするのは、次なるカルチャーが産声を上げる瞬間の輝きです。東京の今という熱量を体感しに、ぜひ自身の足で訪れてみてください。
 

Photo: Yuji Sato / Text: Shuichi Aizawa(PineBooks Inc.)

この記事の内容は2026年06月22日(公開時)の情報です