東京で生まれた日本初のクラフトコーラ専門店

伊良コーラ浅草六区

公式サイト
住所
東京都台東区浅草1-24-8 伊良コーラ
最寄駅
田原町駅 徒歩5分
支払情報
各種キャッシュレス決済のみ
SNS
Wi-Fi
特記事項
英語での接客対応可能

「コーラを通して東京の魅力を世界に伝える」というミッションを掲げる『伊良コーラ(イヨシコーラ)』。秘伝のレシピで手作りするクラフトコーラは、代表のコーラ小林さんが祖父から受け継いだ和漢方の考えをもとに、厳選したスパイスで仕立てています。キッチンカーでの移動販売からスタートし、現在は国内外で4店舗を構えるように。2025年にオープンした浅草六区店をはじめとし、東京の歴史や伝統文化を肌で感じられるお店作りにも代表の思いが込められています。

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東京で生まれた日本初のクラフトコーラ

『伊良コーラ』は、東京で生まれた日本初のクラフトコーラ専門メーカー&専門店。代表のコーラ小林さんは大のコーラ好きで、昔から世界各地のご当地コーラを飲み歩くのが趣味だったそう。あるときコーラのオリジナルレシピを知ったことをきっかけに、自分も作れるのではないか、せっかくやるならホールスパイスから手作りする究極のコーラを作ろうと思い立ったことが、『伊良コーラ』誕生のきっかけです。

「そもそもコーラはアメリカの薬剤師、ジョン・スティス・ペンバートン氏が滋養強壮のために開発したのがはじまり。その原点に立ち返って手作りすることで、コーラは体によくないという現代の既成概念を覆したかった」と小林さん。

小林さんが目指したのは「おいしいを超えて、人の心を打つコーラ」。世界中で当たり前に飲まれているにもかかわらず、原材料や製法については広く注目されていないことにもおもしろみを感じたといいます。

レシピ作りは、コーラの実をはじめとする原材料の選定と調合を研究することからスタートしました。試行錯誤する日々でしたが、実家で和漢方職人だった祖父の和漢方の調合ノートを発見したことが転機に。ノートを読みながら、おいしいコーラを作るためには質のいい素材を使い、素材のよさが生きる処理方法や組み合わせ、配合を探るのが重要ということなど、さまざまなヒントを得ました。加えて火入れの仕方なども工夫した結果、味わいが一段とよくなり、2年半という時間を経て納得のいく味が誕生しました。

屋号は祖父の和漢方工房、伊良葯工(いよしやっこう)が由来。カウンターの後ろには、和漢方工房の看板が置かれています。

小林さんは祖父の背中を見て育ってきたといい「これは俺にしかできない」と口癖のように言っていたというお祖父さまのクラフトマンシップが、『伊良コーラ』という形で受け継がれることとなりました。

2018年にカワセミ号と名付けたキッチンカーで販売をスタート。「コーラは手作りできない、体によくない」という既成概念を覆しにいくチャレンジ精神を、アウェーな水中に飛び込んで魚を捕らえるカワセミにかけたそう。やがてクチコミで評判となり、いまでは4つの実店舗を構えるまでになりました。

小林さんは素材の選定のためにコーラの実の原産地であるガーナまで足を運びました。浅草六区店の店内には、その際に撮影した写真たちが。

クラフトコーラに使用されているシナモンやクローブ、ナツメグなどのスパイス。コーラは西洋の飲み物というイメージがありますが、『伊良コーラ』では最適な処理をした素材を相性の良し悪しを考えて組み合わるという和漢の考えを取り入れて手作りしています。

東京の伝統文化や歴史を肌で感じられる伊良コーラ浅草六区

浅草六区店は、2025年にオープンしたばかり。店舗は『伊良コーラ』の土台にある「もとの素材を生かし、コーラを通して東京という街の文化や歴史を紡いでいく」という考えのもと、元の建物に大きく手をくわえずに作られました。
 
六区は浅草エリアのなかでも、昭和にかけて大衆娯楽が育まれた名残りや、地域の人たちの営みが感じられる地域。「東京生まれのクラフトコーラだからこそ、国内の出店場所は東京ならではの文化的魅力や深さ、かっこよさを肌で感じてもらえる場所にしたい」という小林さんの強い思いから、江戸・徳川の時代から続く日本文化の豊かさを連想させる場所としてこちらが選ばれました。

六区は浅草のなかでも、明治〜昭和にかけて歓楽街として栄えた名残りが感じられる地域。観光地という表層だけではなく、こうした文化的背景を体感できるのも魅力です。

同店がある場所はもともと、大人のおもちゃを販売するお店でした。そんなディープな過去もこの土地のいち背景として残すべく、屋根もあえて当時の店舗名がうっすら残るように色をほどこしています。

店前にある看板にも以前の店舗の名残が。

店先にはキッチンカー時代から変わらない、シンボルであるカワセミの暖簾が。

内装のコンセプトは漢方工房。カウンターの後ろにはクラフトコーラの材料であるスパイスなどが並びます。

調合室と書かれた仕切りや薬箱をレイアウトした、遊び心ある内装です。

究極のおいしさを追求し天然のスパイスで手作りするこだわり

『伊良コーラ』のクラフトコーラは、天然のスパイスと果物を使い手間ひまかけて作られています。展開するのは、レモンとライムにスパイスを合わせた定番のTHE DREAMY FLAVORと、ユズや山椒などの日本らしい素材を使うTHE JAPAN EDITIONの2種類。 THE DREAMY FLAVORはスパイスの香りが口いっぱいに広がるバランスのいい味わい、THE JAPAN EDITIONはより爽やかさが際立ち、ハチミツのまろみが広がるとともにユズや山椒のいい香りが鼻を抜けます。

左・スタンダードなTHE DREAMY FLAVOR 700円、右・ユズや山椒などの日本らしい素材を使ったTHE JAPAN EDITION 800円。写真中央はTHE DREAMY FLAVORをミルクと炭酸で割ったIYOSHI MILKOLA 800円。こちらもリピート率が高いとか。

お店ではその場でシロップにソーダなどを合わせた作り立てが味わえます。店舗だからこそ提供できる強炭酸で割ったコーラは、シュワ〜っと気持ちいい喉越し。THE DREAMY FLAVORはブラックペッパー、THE JAPAN EDITIONには山椒を振りかけており、飲むときにふわっと香ります。

寒い時期はスパイスの香りがより感じられる、お湯割りの HOT COLA(写真、700円)も人気。このほか浅草六区店限定メニューとして、ダークラムを合わせた大人向けのIYOSHI RUM COLA(1,000円)も用意。

店舗では原液のシロップも販売。THE DREAMY FLAVOR (左、1200円)とTHE JAPAN EDITION(右、1400円)、それぞれコーラの実と10種類以上のスパイスによって作られています。

クラフトコーラを通して東京の魅力を世界へ届けていく

『伊良コーラ』のオリジナル商品として誕生したクラフトコーラは、いまではドリンクのいちジャンルとして国内で認知されるまでになりました。当たり前の存在となったいま、「『伊良コーラ』を通し、クラフトコーラが東京生まれの飲み物ということだけではなく、日本発祥のいち文化として世界の人たちに知ってもらう」という新たなミッションが生まれました。今後は東京を中心に、アジア各国にも出店していくことが目標だとか。出来たてを味わってもらう機会を増やすことで、より多くの人に日本らしいものづくりの姿勢や東京の魅力を体感してもらいたいという思いで、『伊良コーラ』は前進しています。

今後もレシピを変えたりラインナップを増やすことはせず、クラフトコーラ一本にこだわり続けるといいます。「ブレずに原点である2種類のクオリティを保ちながらブラッシュアップしていく」と小林さん。

意外にも海外では、クラフトコーラという飲み物はメジャーではありません。だからこそ、興味を持ってアジアや欧米各国から訪れるお客さんも多いそう。英語が堪能なスタッフのみなさんを通して、『伊良コーラ』の魅力は世界の人たちにじわじわと伝わっています。

Photo: wacci / Text: Wako Kanashiro

この記事の内容は2026年02月18日(公開時)の情報です