銀座の路地裏で100余年。歌舞伎界も御用達のどら焼き専門店

木挽町よしや

公式サイト
住所
東京都中央区銀座3-12-9
最寄駅
東銀座駅 徒歩2分
URL
https://kobikichoyoshiya.com/
支払情報
現金、電子マネー、QRコード決済、クレジットカード
SNS
Wi-Fi
無し

歌舞伎座裏で、創業100年を超える和菓子店『木挽町よしや』。古くから歌舞伎役者や文化人に愛され続けてきた名物の「どら焼き」は、半月型が特徴的。ふんわりとした皮に、上品な甘さの餡がたっぷり詰まっています。好きなデザインをオリジナルでオーダーできる、どら焼き用の焼印も大人気。銀座にありながら、下町風情が漂う親しみやすいお店です。

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歌舞伎座の路地裏にたたずむ「どら焼き」の名店

1922年(大正11年)、歌舞伎座の裏路地に創業した『木挽町よしや』。店名の「木挽町」は、店が位置する歌舞伎座周辺の旧町名に由来しています。当初は和菓子の卸業としてスタートし、時代を経て現在のような店舗販売のスタイルになりました。こぢんまりとした店頭で唯一販売されている「どら焼き」は、数ある銀座の手土産の中でも、予約必須の人気菓子として知られています。歌舞伎座のすぐそばという立地から、歌舞伎役者や芸能関係者への差し入れとしても長年親しまれてきた一品です。

華やかな銀座の中心エリアから少し離れた、下町感あふれる路地裏に店を構えています。

店内の壁には、過去に店を訪れた数々の著名人のサインがずらり。

かれこれ14年ほど店に現れる地域猫の「ニャーシャ」は、お客さんのアイドル的存在。

現在は2代目と3代目で店を切り盛り。3代目の斉藤大地さんは「銀座ものひと繋ぎプロジェクト」など、銀座の街づくり活動も積極的に行っています。

名物は、小ぶりサイズが食べやすい半月型のどら焼き

名物のどら焼きは、毎朝4時から店内で手作りされ、1日に1,000個も作られる人気商品です。最大の特徴は、一般的などら焼きのように2枚の皮で餡を挟むのではなく、1枚の皮を二つ折りにして餡を包み込む半月型のフォルム。皮は折り曲げても割れないよう、職人技により絶妙な硬さに調整されています。差し入れとして歌舞伎役者に渡される際、化粧をしていても食べやすいことから、半月型で小ぶりなサイズになったといわれているそう。
 
手ごねで仕上げた皮はもちもちとした食感が味わい深く、そこに北海道十勝産の小豆を使った甘さ控えめの餡が合わさることで、上品な味わいを生み出します。その人気ぶりは予約分だけで完売するほど。確実に手に入れたい場合は、1週間以上前の予約がおすすめです。

どら焼きは昔から変わらず、王道のレシピで作られたシンプルさが魅力。5個入り918円。

個包装になっているため、一人ずつ渡したいときにも便利。

箱は、温もりを感じさせる黄色の包装紙で丁寧に包まれています。5個入りから30個入りまで細かく個数が展開されているため、人数に合わせて選びやすいのもポイント。

著名人や大手企業からオーダーが入るオリジナルの焼印

『木挽町よしや』のどら焼きが注目を集めるきっかけとなったのが、2代目が始めた焼印オーダーのサービスです。店内には、これまでに注文された約10,000本もの焼印がずらりと並び、その光景は眺めているだけでも心をくすぐられます。文字やロゴ、イラストなど、細かなデザインにも柔軟に対応してくれるほか、タイミングによっては数日前など直前の注文にも応じてもらえるのが、小さな店ならではの柔軟さです。
 
日々の手土産や贈り物にはもちろん、結婚式などの特別なシーンも彩ってくれます。歌舞伎界や宝塚、大手企業、球団など、誰もが知る有名団体からのオーダーも多く、信頼度は抜群。大切な人への想いを焼印に込めてどら焼きに刻む……そんな粋な体験ができるのも『木挽町よしや』が愛される理由です。

焼き印は、小さな文字や模様など複雑な形にも対応できるのが強み。

一度作った焼印はマイ焼印としてお店にキープしておき、何度も使うことができます。

店内には、昔から使われていた歴代の焼き印が飾られています。

Photo: wacci、Yuta Okuyama(Ye/STILL) / Text: Emi Inagaki

この記事の内容は2025年08月29日(公開時)の情報です