宝探し感覚で掘り進めたい、下北沢の隠れ家古着店

MIMIC

公式サイト
住所
東京都世田谷区代沢5-32-7 3F MIMIC
最寄駅
下北沢駅 徒歩4分
URL
https://mimic000.base.shop/
支払情報
現金、クレジットカード(VISA、master)
SNS
Wi-Fi
その他
オーナー在店時に限り、コイントス割引有(申告制)

下北沢の雑居ビル3階にひっそりと佇む古着店『MIMIC』。ゲームやアニメなどサブカルチャーにまつわるTシャツから激レアなデザイナーズアーカイブ、さらにはオーナーの私物までが混在する、まるで宝箱のような空間です。古着を偏愛するオーナー・TAKARAさんの審美眼によって集められたアイテムはときに“意味不明”で、強烈な個性を放ちます。

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知らないと辿り着けない⁉︎ 雑居ビルに潜む古着店

下北沢駅から4分ほど歩いた雑居ビルの3階に、知る人ぞ知る古着店があります。2022年に東京・代田橋にオープンし、2024年にこの場所へ移転した『MIMIC』です。ビルがあるのは、中華料理チェーン『餃子の王将』の向かい。3階へ向かう入口に立っているのは、不気味な手書きの文字で「古着屋」と書かれた簡素な看板だけ。他に目立つサインはなく、知らなければ通り過ぎてしまうような立地です。しかし、階段を上り切った先に広がるのは、ここでしか出会えないレア物やサブカル好きにはたまらないヴィンテージの宝の山! 下北沢の若者から、ハイブランドのデザイナー、古着好きの芸能人までが足繁く通う隠れ家的なお店です。

『MIMIC』が入るビルは、古着店がひしめき、若者や地元の人で賑わう下北沢の中心にあります。

1階の古着店『P.max』をぐるっと回り込むと、レンガ造りのビルの入口と階段が現れます。

3階まで上がっても大きな看板はなし。思わず引き返しそうになりますが、目の前にある白い扉が『MIMIC』の入口です。

ドアの中央には、小さくストアプレートが貼られています。

ドアノブがグリーンの「welcome」になっていれば営業中。安心して入りましょう。

『MIMIC』の店内は古着とアンティークのインテリアに囲まれた、明るく清潔感のある空間。

ゲーム、アニメ、音楽——サブカルTシャツを掘るならここ!

店名の『MIMIC』は、RPGゲーム『ドラゴンクエスト』に登場する宝箱のモンスター「ミミック」に由来します。オーナーのTAKARAさんがゲーム好きだったこと、そして「宝物」という意味を持つ自身の名前に当てて名付けられました。その店名の通り、『MIMIC』には“お宝”級のアイテムが多数並びます。なかでも圧巻なのが、ゲームやアニメをモチーフにした、サブカルチャーに関連するTシャツの品揃え。

セレクトの基準は、流行っている・売れ筋の作品ではなく、TAKARAさん自身が好きと思えるか、“面がいい”と思えるかどうか。『ドラゴンクエスト』『AKIRA』『エヴァンゲリオン』『HUNTER×HUNTER』など、年代やジャンルを横断したラインナップが揃い、夏のピーク時には数百枚単位で並ぶことも。

お店の壁面にはアニメ、ゲーム関連のTシャツがずらりと並びます。

中央にある『AKIRA』Tシャツは、宝さんが長年集めていたコレクションのうちの一つ。200,000円

『AKIRA』Tシャツのバックには赤字で大きくカタカナのロゴが書かれています。

『BLEACH』の主人公・黒崎一護を、名前の漢字とともに大胆に配したTシャツは、テレビアニメの旧シリーズ放送当時に海外で販売されていたもの。ノイズのようなプリントがダークな空気感を引き立てます。22,800円

2002年放送のSFアクションアニメ『Witch Hunter ROBIN』をモチーフにしたTシャツ。炎に包まれたキャラクタービジュアルが印象的。26,800円

激レアなデザイナーブランドのアーカイブなど、お宝が潜む

サブカルTのほか、国内外のデザイナーズブランドの古着も多数扱っています。中でも『ISSEI MIYAKE』をはじめとしたドメスティックブランドのアーカイブは、コレクターから仕入れたというレア物も。古い年代のものであっても状態が良く、見応え十分です。さらに、ブランドのアーカイブカタログにも載っていないような希少なアイテムや、オーナー・TAKARAさんが長年集めてきたという私物コレクションまでが自然に混在。お店で扱うアイテムの価格帯は5,000円台の手ごろなものから、数百万円クラスまでとかなり幅広いものの、それらが分け隔てなく同じ空間に並び、自由に手に取れるのがこの店の特徴。どこを見ても目を凝らしたくなる、“宝探し”の気配が漂っています。

『ISSEI MIYAKE』がパリを拠点に活動していた時代のニットカーディガン。TAKARAさん曰く、現存するものはほとんどないはずだという希少な一着。価格は要問い合わせ。

1970年代、ブランド設立初期に使用されていたタグ。赤と青で「issey miyake」を囲むデザイン。

壁面に飾られているのは知人から買い取ったという映画『PERFECT BLUE』の劇場ポスター。周囲に飾られるのは全てアンティークの額縁です。

『NIKE』の歴代モデル資料にも掲載されていなかったというスパイク。モデル名も不明で、値段はつけられないとか。

レジカウンターの中にもお宝がいっぱい。超希少な3本線の入った『コンバース』のスニーカー「The Winner」はなんと150,000円。

壁の額縁に無造作に掛けられているのは、リーバイス501の「Type A」と呼ばれる超希少モデル。価格は約100万円。

上位モデル「Type S」に対し、「Type A」は廉価版として作られたもので、紙パッチに「A」の刻印が入っています。色落ちのないインディゴでパッチが残った状態は極めて珍しいそう。

利益は度外視!オーナーの古着愛が滲むfunnyなセレクト

この圧倒的なラインナップを支えているのが多方面からの仕入れです。国内外を問わず、TAKARAさん自身が古着卸倉庫で古着の山から一日中掘ることもあれば、信頼のおける蒐集家から譲り受けることも、飛び込みで店を訪れたバイヤーから仕入れることもあるそう。純粋な古着好きであるTAKARAさんの噂を聞きつけ、「お前に売りたい」と声をかけてくるコレクターも少なくありません。彼の並々ならぬ古着愛によって、この異常なまでのセレクトが形づくられているのです。

オーナーのTAKARAさん。手に取ったアイテム一つひとつについて、惹かれた理由やうんちくを丁寧に語ってくれます。

ラックの中で異彩を放つのは、奇抜な色のドレスや、派手な刺繍が入ったトップスなどの個性的なアイテム。

「古着の最大の魅力は、何よりもfunnyであるところだと思っていて。デザインが異常に派手だったり、ちょっとふざけていたり、形に遊びがあったり……。もしかしたら、見る人によっては“ゴミ”なのかもしれない。でも、そういう服に価値を見出すのが古着屋だと思うんです。それでいつか、“わかってくれる人”に買ってもらえたら、それでいいかなと(笑)」(TAKARAさん)

 

そして、彼はこう続けます。

「下北沢では、おしゃれな子もそうでない子も、みんなそれぞれに自分の一張羅を着て、キラキラした顔で歩いている。彼らを見ると、難しいことを考えず、等身大で好きなファッションを楽しんでいたころの自分を思い出します。だからこそ、『MIMIC』にはこういう“訳わかんない服“を置きたいんです。大人になっても自分の“好き”を信じてやり通す、そんな存在がいてもいいんだと、お店を通じて少しでも感じてもらえたら嬉しいなと思います」(TAKARAさん)

光沢のあるグリーンのロングドレス。「まるで僕のために仕立てられたかのようなサイズ感で、思わず仕入れてしまいました。ただ、僕にはハマりすぎて着られません(笑)」(TAKARAさん)

ヒッピーカルチャー全盛期に作られたと思われる、インド製のコットンシャツ。「当時は黒が嫌われていた色なので珍しいし、この大胆な刺繍の気合いがたまりません」(TAKARAさん)

「なのに裏側の刺繍は中途半端なので、きっと力尽きたんでしょうね」(TAKARAさん)

サブカルチャーの気配を織り交ぜた『MIMIC』のスタイリング

MIMICには個性の強いアイテムが多く並びますが、提案されるスタイリングは決して奇抜さ一辺倒ではありません。ベースにあるのは、ワイドシルエットやブーツ、レイヤードを効かせたストリートスタイル。そこにアニメやゲームのTシャツといったナードなムードのアイテムや、大胆な柄物を自然に織り交ぜています。どこか近寄りがたい空気をまといながらも、よく見るとユーモアやオタク的な愛が滲むバランス感覚。“わかる人にはわかる”アイテムをどう取り入れるか?MIMICのスタイリングからは、そのヒントを得ることができます。

左が店主のTAKARAさん、右はスタッフのONIさん。

TAKARAさんがインナーに着ているのは名作RPG 『FINAL FANTASY IX』の「ロゴとビビ・オルニティア」が配されたTシャツ。(TAKARAさんの私物)

スタッフのONIさんが着用したのは赤塚不二夫氏の漫画『もーれつア太郎』などに登場する「ニャロメ」を大きくあしらったTシャツ。8,800円

Photo: Akihiro Furuya / ※2026年3月現在も営業中

この記事の内容は2026年03月05日(公開時)の情報です