アニメにも登場する文豪に愛された銀座の聖地的な老舗バー
1928年の創業以降、ずっと銀座で営業を続けてきた老舗バー。名だたる文士、文化人に愛されてきた歴史があり、アニメ・漫画『文豪ストレイドッグス』にも登場するなど、聖地的なスポットとしても知られています。
銀座のバーと言えば知らない人はいない老舗、『銀座・ルパン』。銀座みゆき通りの路地裏にあるビルの地下にあるのですが、その入口から趣があってワクワクします。1928年(昭和3年)に創業、1935年に現在のようなヤチダモのカウンターバーに改装されました。看板に描かれているのは『怪盗アルセーヌ・ルパン』の原作本にある口絵をアレンジしたそうです。階段降りた先にある店内に置かれているカウンターやテーブル、椅子、レリーフなどは創業当時のものをそのまま使い続けているそう。静かな空間に佇んでいると、まるで数十年前から時間が止まっているような感覚に見舞われます。
カウンターや椅子、レリーフなどは創業当時のものをそのまま使用しているそうです。あの文豪がここに座っていたのかも……と想像を膨らませながら楽しく時間を過ごすことができます。
ルパンは創業時より文士やアーティストに愛されて続けてきたバーです。昭和時代には太宰治や坂口安吾、織田作之助といった作家や文化人たちが常連として通っていたことは有名で、今も壁に写真が飾られています。そんな文豪が通っていたことから、アニメ・漫画『文豪ストレイドッグス』にも、ルパンが登場するシーンがあり、聖地巡礼として海外からやってくるお客さんも多いのだとか。あらゆるカルチャーの匂いがお店全体から感じられる特別なバー、それがルパンです。
写真家、林忠彦が撮影した織田作之助、坂口安吾、太宰治の写真が店内奥に今も飾られています。
バーテンダーの開幾夫さんが作るカクテルは格別に美味しく、何杯でも飲みたくなるほど。人気のメニューは坂口安吾が好んでいたとされるゴールデンフィズ。お酒を頼むときは自分の好みや気分を伝えて飲みたいものを決めていきます。「おすすめを」なんてオーダーは禁物ですよ。メニューにはノンアルコールのドリンクもあって、これがまた美味しいんです。気分を落ち着けてリラックスしたい人は、ちょっと大人のお洒落をしていって、ルパンの空気を堪能してみてください!
とびきり美味しいカクテルを作ってくれるバーテンダーの開幾夫さん。メニューから選ぶのもいいけれど、自分が飲みたいものや気分を開さんに伝えて作ってもらうのがおすすめ。
坂口安吾が愛飲したというゴールデンフィズ。卵黄が入っていて甘みと共にトロリとした喉越しを楽しめる口当たりがよい1杯。ゴールデンフィズ 1,430円
たっぷりのミントとエルダーフラワーのシロップを使ったノンアルコール・モヒート。口に入れた瞬間にスッと鼻から抜ける爽やかな香りがたまらない。エルダーフラワーコリンズ 1,540円
この記事の内容は2025年03月20日(公開時)の情報です